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../鈴木 猛大、takehiro suzuki、すずきたけひろ、榎股 慎吾、shingo enomata,えのまたしんご

No.36 Vol.86 2017年7月号 Harrows Team

お二人の今までの対戦成績はいかがですか?

鈴木 最近ではずっと負けてるんです。ここ3年で2回くらい当たって、2回とも負けてます。

榎股 去年はいいところで当たってたんですよね。対戦成績は、ここ2年くらいに関しては僕の方が良かったです。

 

昨年は鈴木選手が年間ランキング1位、そして榎股選手は3位という成績でしたね。

鈴木 今年からバレルメーカーが変わりハロウズさんに移籍して一年目なので、今までにやったことのない新天地で新しい気持ちで大会に出ています。年間ランキング1位を獲れたことはもちろんうれしいですが、あえて去年までの成績は忘れて、初心に戻ったつもりで頑張ろうと思っています。

榎股 年間3位というのは僕にとって過去最高なので、そういう意味では及第点です。ただ最終戦までもつれにもつれたランキング争いで、僕の場合は優勝して相手の結果待ちという状態でした。その頃には移籍するという噂もちらほら流れ始めていて、最終的に1位と3位という結果は面白かったかなと思いますね。

お互いを見て、良い点はどのようなところでしょうか?

榎股 たけさんは自分でも言ってる様に、周りを楽しませながら自分も楽しくダーツをするというのを前面に出してるプレイヤーなので、そういうところがすごく羨ましいです。入れた時はガッツポーズで周りを湧かせるし、入らなくても笑って気持ちを切り替えてると思うんです。僕はそう出来なくて、入らないと気持ちが落ちて表情にも出ちゃうんですよ。よく「負ける時は負ける顔してる」と言われますから。

鈴木 慎吾は性格がきっちりしてて、気を引き締める時はしっかり引き締めるし、おちゃらけても良い時はおちゃらける、といった様にメリハリがついてるんです。僕はいつでもちゃらんぽらんなんで(笑)、こういうところは見習わなくてはいけないと思います。  

 二人とも選手会の役員で、僕は会長という立場上いろいろ考えることがありますが、慎吾も積極的に意見を言って協力してくれます。今一緒にいる時間が長いので、そういう態度を見ていると「年下なのにすごいな」と、自分ももっとしっかりしなくてはならないと思わされます。 

 

ハロウズに入ってからどのくらいになりますか?

榎股 僕は2013年からなので5年目突入ですね。ひとつのバレルメーカーにこれだけ長くいるというのは最近では珍しいんじゃないでしょうか?

鈴木 以前はグリーンルームのままずっと変わらないだろうと思ってたんですけどね。今年からハロウズ契約選手になりました。 

 

ハロウズチームで一緒に戦うようになっていかがですか?

榎股 入った当初は一人でいいんじゃないかという感じだったんですけど、実際他のトッププレイヤーと同じロゴを背負ってやってみたら面白味が出て来ましたね。今までに無いチーム感を感じたというか、たけさんが優勝した時は心から嬉しかったんですけど、そういう感覚は始めてでした。

自分が負けても相手に頑張ってもらいたいという気持ちが生まれたわけですね。

榎股 そうなんです(笑)。それから会話も増えましたね。今までも全然話さなかった訳じゃないんですけどリーグのメンバーとして話す程度だったんで、今は必然的に話すことが増えました。

鈴木 バレルメーカーでのポイント争いのジャパンコンストラクターズに、去年までハロウズは無かったんです。それが今年からハロウズも入る様になって、今二人で9位なんです。  

 一つの大会で4人までの上位ポイントが入るんですけど、僕たちは二人しかいない中で頑張っていこうと思ってるんです。

榎股 ポイントを上げて行けるかというよりも、二人でどこまで食い下がれるかという感じですね。

鈴木 他社のバレルメーカーさんは十数人いるプレイヤーでポイントを獲っていくのでどうしても僕たちは不利なんですけど、そんな中でなんとか結果を残せるように努力したいです。

 僕がグリーンルームに入った時は、星野光正という偉大な選手がいて既に有名なバレルメーカーでした。ハロウズは日本では知名度はありますが、実際バレルを使ってる人はそう多くないですよね。みんないざバレルを買おうと思ったら、人気選手がいるメーカーを選ぶ人が多いと思うんです。僕がハロウズに入った時は慎吾のモデルも出てなくて、日本のバレルメーカーとしてはいまいち弱い位置でした。

 いくつかのメーカーから声をかけていただいたんですが、他には有名プレイヤーが何人もいたので、名のある選手が一人しかいないハロウズでやってみたいという気持ちが湧いたんです。「鈴木猛大の名前でハロウズのバレルが売れた」というふうにしたいと思ったんです。こうして入ったハロウズなので、これからも二人で頑張っていきたいです。

 

現在お二人のバレル、市場での売れ行きはいかがですか?

鈴木 それが分からないんですよ。日本に入荷して日本の総元締が全部捌いたというのは聞いてます。でもいくつ捌いたのかも全世界で何千作ったのかも分らないんです。自分でどのくらい売れたかという市場調査はしてないです。

榎股 僕は自分のモデルがどれくらい売れたのかは怖くて聞けないんですけど「たけさんのはどうなんですか?」というのは聞いてますよ(笑)。けっこう順調みたいです。

新しいモデルを出す度に気になりますよね。

榎股 あんまり売れないのは困るし評価にもつながっていくんでしょうし、やっぱり気にはなりますよね。

 

今年のジャパンの出だしはいかがですか?

鈴木 運良く一回優勝できたので、出だしとしてはいいと思います。慎吾は安定感があるよね。 榎股 そうですね、開幕からずっと16に残ってるのは僕だけなのかな。3年連続で開幕戦準優勝という、名誉なのかそうじゃないのか微妙な成績なんですよ。15年は粕谷選手に負け、16年は藍園選手に負け、今年は広瀬選手に負けたんです。去年まではベスト16に残ってはい終了、というのが多かったんですけどそれもなくなってきたので、今年の出だしは好調だなと自分では思ってるんですけどね。やっぱり勝つのは難しいですね。


他のバレルメーカーから声がかかることもあるかと思いますが?

鈴木 もちろんプレイヤーとしてステップアップしていくことはプロである限り考えなくてはならないことだと思います。でも僕が今一番優先しているのは、若手が活躍しやすい環境を作ることなんです。若いプレイヤーが「たけさんのおかげで一人5万円だったギャラが10万円になりました。この資金で全戦回れるようになりました」という世界を作りたいんです。

 それが自分の役目だと思っているので、例えば他のメーカーから声がかかって、いい条件だからそっちに行こうというのはもうないと思います。グリーンルームでも7〜8年居させてもらったので、ハロウズともそうやって長いお付き合いをしていきたいという考えの方が強いです。

 

若いプレイヤーにチャンスを広げていきたいというわけですね。

榎股 たけさんの話を聞いて、経営者目線が強いなと思いました。

 僕は13年からハロウズにお世話になって5シーズン目ですが、基本的に2年という複数年契約なんです。19年までは契約がありますし、僕はとりあえずハロウズに付いて行きますね。他のことを考える余裕もないですし、ハロウズの要求に応える様に努力したいという意識が強いです。

 

鈴木選手は、世界への挑戦というのは考えていますか?

鈴木 世界で活躍したい気持ちもありますが、日本の市場がソフト寄りなのでまずはそこで最高のパフォーマンスが出来る様になりたいです。

 それも出来ないまま世界へ行って「ソフトもハードも中途半端だから大した結果が出せないんだ」と言われるのはイヤなんですよね。せめて2年連続で優勝するとか、何か名誉のある結果を出してからじゃないとハードに移行は出来ないという考えですね。

 

榎股選手はスティールも積極的で、ザ・ワールドなどにも参戦していますね。

榎股 スティールも頑張りたいですがあくまでも職場はジャパンなので、まずはそこで結果を残さないとならないですね。それで準備が出来てから行くのか出来なくてもポンと行っちゃうのかはわからないですが、今ハロウズからは「一位になってからもの言えよ」と言われています。「PDCとかBDOに行きたいとか言うけど、ソフトの結果を残してもいないのにスティールどうこうと言うのは早いんじゃないの」と……。まったくその通りだと思うので「はい、すいません(汗)」という感じです(笑)。  

 ハロウズはイギリスのメーカーなのでスティールが当たり前の国ですよね。日本ではソフトが主流なんだから、そんなにスティールやりたがることもないでしょうと。フィル・テイラーだって29歳か30歳の頃から始めたんだから、まだ全然遅くないよと言われてるんです。

鈴木 将来的にはどっちに行きたいの?

榎股 スティールに行きたい気持ちが強いですね。

今のダーツ業界についてはどのように思いますか?

鈴木 ジャパンもパーフェクトもシステムがいろいろ変わったりしていて、僕たち競技者にとっては変化もありますが、観客からしてみるとややマンネリ化しているかなと思いますね。

 選手はただ目の前の敵を倒して試合に勝つことだけを考えますが、見ている側からするといつも同じようなプレイヤーが出て戦っているだけというイメージになってしまいます。

 こういうマンネリ化を防いで観客を楽しませる様に根本的な何かを変えないと、ダーツ離れが進んでしまうのではないかという気もしますね。

榎股 僕がジャパンに参戦し始めた頃は絶対的に強いプレイヤーがいて、それに挑戦していく自分のような若手が出て来たりして、すごく面白味があったかもしれませんね。今32歳でダーツ年齢だと中堅どころになり、プロとして観客を沸かせる様なパフォーマンスをしたいんですが、つい勝つことに必死になってしまってなかなか難しいです。

 選手は試合に全力を注ぐだけなので、それ以外は業界の努力に期待したいと思っています。

 

では将来の目標をお願いします。

鈴木 ここまでやってきて、そこそこの結果を残して来たと思っています。プレイヤーとしてはいつ終わりが来てしまうか分らないので、これからは若手選手のための努力を何かしたいです。10年・20年・30年先まで鈴木猛大という名前が残る様な選手でいたい。そのためにもダーツが下火にならないように、選手として経営者として少しでも業界の約に立ちたいと思っています。

榎股 やれる限りプレイヤーでいたいと思っています。海外に出たいという気持ちもありますし、ソフトでもハードでもずっとプレイヤーでいたいですね。

 もしかしたら20年後はイギリスでめちゃくちゃソフトが流行ってるかもしれないので(笑)、どっちもやり続けると思います。まだ誰も行ったことのない場所で現役でやってみたいですね。

最後に一言お願いいたします。

鈴木 前に慎吾と話したことがあるんですけど、どうしてみんなお店をやらないのかと思うんです。例えば肩が故障したりしてダーツが投げられなくなるかもしれない。壊れてからじゃ遅いし、もしダーツができなくなったらどうするのか、そういう時の保険をどうして作らないのかと聞いたことがあるんですよね。

 

それはダーツ業界全体に言えることかもしれないですね。

榎股 僕もそれは考えますよ。ダーツが投げられなくなったらどうしようと思います。どうしようかなぁ。鈴木選手のお店で働くとか(笑)。

鈴木 ダーツ投げられないのに(笑)!?

榎股 ダーツ投げられないと困るよな。ま、左も練習して投げられる様にしておくというのがいいかもしれないですね(笑)。左も右と同じに投げられればいいですよね。ダルビッシュ方式ということで(笑)。

榎股 慎吾 英国Harrows社 訪問

英国ハロウズ社を訪問されましたが、今回は何回目だったのですか?

 初めて行ったのは3年前で、今回で3回目になります。

 

工場はとても大きいですが、どんな印象でしたか?

 他のダーツ工場に行ったことがないので比較しようがないのですが、本当に大施設ですね。

 

弊社も行きましたがあの規模はやはり世界を代表するブランドだと思いました。

 信じられないほど広かったですね。ダーツ用品は小さいパーツが多いと思うのですが、空間から察すると在庫の数は想像を絶するものでした。発送場所でこれはシンガポール、これは香港行きなどと説明されたのですが、大きなパッケージでした。世界に輸出している現場を見て感激しましたね。

 

いろいろなセクションを見学したと思いますが、印象はいかがでしたか?

 オフィスも工場もとてものんびりしている感じでしたね。あたふたした様子はなく何か余裕のある会社なんだな、と思いました。長い歴史を誇るメーカーですので毎日の日課をきっちりやっているんでしょうね。それぞれの部門がエキスパートでかみ合っているから、できることなんでしょう。

 

今回の訪問でハロウズとの関係はより深まりましたか?

 今回の訪問は初めて一人で行ったんです。言葉の面では苦労しましたが、逆に意思の疎通に努力したこともあり、新しい人間関係が築けたと思っています。とてもいい経験になりました。

 

ハロウズは過去においてもプレイヤーと一度契約すると長い関係を続けるブランドです。

 僕の場合でも大事にしていただいていると感じます。つきあい方がまるで家族を思わせるような雰囲気なんですよね。そのチームに加わることが出来てとてもありがたく思います。

 

改めて恩返しとはどんなことでしょうか?

 ずばり勝つということでしょう。新しくバレルも発売されているので、その売れ行きにも大きく影響することでしょうから…。もっと強くなって業界で注目されること、それがハロウズブランドの認知に繋がっていくことだと考えています。

 

今回の訪問で一番の目的は何だったのでしょうか?

 現在使っているトルネードというバレルのマイナーチェンジですね。直接会って自分の要望を伝えたかったからです。よりフィットするためにかなり無理なわがままなお願いをして来ました。これから細部に渡って改良していくことになります。

 時差などもありなかなかたいへんな作業ですがしっかりやりたいですね。じっくり時間をかけて良いバレルを完成させたいと思います。

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