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No.15 2013年9月 私のダーツ史 3 最終回

 私のダーツ史を振り返る3回目で最終回。前回は2004年7月にメダリストのラスベガス大会に行き、松本でダーツショップをすると決心したところまで。この頃のダーツ界といえば、ダーツライブが2004年秋に一般運営開始、フェニックスも2005年には日本に入ってきていました。エスダーツがオープンしたのも2004年じゃないかと思います。当初からネットショップも考えていたので、エスダーツが出てきた時はやられたなと思いました。写真もちゃんと撮影していましたし、商品スペックも書いてありました。SEO対策も当時からやっていたと思います。今では全て当たり前の事ですが、それ以前のダーツのネットショップではそれさえもやっていませんでしたからね。
 長野県にダーツを広めるためにダーツショップをやろうと決心をするわけですが、店舗を構えてのダーツ販売なんて勿論やった事がない。先ずは視察が必要だと思い横浜と名古屋の知り合いの店へ。色々教えてもらいましたが、出した答えは松本市でダーツショップだけでは商売として成り立たないとの判断。
 松本市の人口が24万人、長野県全体でも210万人ですからね。長野県全体で名古屋市のレベルですし、横浜市の2/3ですから成り立つはずがない。ダーツバーも兼ねた店にする事に決めました。
 不動産屋や銀行をまわって店舗が決まったのが11月の上旬。工事をしてもらっている間の3週間ほど友達のダーツバーで働かせてもらい、飲食店の勉強も自分で。食べ歩きが趣味ですから料理もお酒も知識はあるんですが、肝心の技術が無いですからね。開店までは多くのダーツ仲間に準備を手伝ってもらいました。IMA-GINEのオープンは2005年1月。店の名前は私の店であると分かるように、私のダーツネームのIMA-NOに近い言葉に決めました。
 2005年1月にオープンしてそれからは毎日17時間労働でしたね。元々中古CDショップをやっているので昼夜で別の店に立っていましたが、毎日無我夢中って感じでした。春頃には長野県で初のダーツライブを入れる事に。
 多少は有名でしたし、県内で唯一のダーツショップでライブ設置店ですから、週末には県内各地から人が集まってくれました。この頃のお客様には今でも特別な感情があります。
 常連さんには助けてもらった感謝の気持が強いですし、県内各地から定期的に来て下さった方とも大会で会うとやはり嬉しいものです。
 そんなオープンした年に清水浩明は初めてやって来ました。秋くらいだったと思うのですが最初に来た時はダーツを買いに来てそのまま投げていて、後から私が出勤したんだと記憶しています。ダーツは既にやっていましたが、始めたばかりなのに結構上手かったですね。
 当時私のライブカードの数字が11だったと思いますが、この頃のその数字は地方ではなかなか負けない数字でした。
 ゲームをすれば勿論私の勝ち。それから清水は週に5日は店に来るようになりました。彼は高校時代野球で甲子園にも出場するくらいの人間ですから、勝つ為に努力するって事が当たり前のように出来たんでしょう。仕事を終えて彼が来るのが23時くらい。他のお客さんが居なくなってからは閉店の3時まで2人でずっと投げていました。休みの日には昼間ネットカフェで練習してから私に勝負を挑みに来ていたようです。
 私は覚えていませんが、彼によると私に勝つまで3ヶ月かかったそうです。彼に負けると私も悔しいもので、店を閉めてから朝7時くらいまで練習するのが日課になるんですよ。この頃は私も彼も睡眠時間が4時間前後なんて日がずっと続きました。そんな生活を半年も続ければそりゃあ上手くもなります。気づけばカードの数字も2人共15に。
 でもその頃の彼はリーグ戦には出ていましたが、ダーツは好きだけど大会で勝つとかプロになるって目標は全く無いようでした。大会に誘っても仕事もあり断られていました。
 2006年4月に那須高原ダーツフェスタで私がシングルス準優勝・AAダブルス優勝して帰ってきた時に、彼が店で待っていてくれて最初に優勝の盾を見せたんですよ。身近な人間が大会で勝った事で刺激になったのか、それからは大会に出るように彼もなるんです。
 そんな彼と私の転機が11月に。ソフトの大会は何度か出ていましたが、彼にとって初めて出たハードダーツの大会、AKDOで私とのダブルスで準優勝。あの頃の店のポロシャツは目立つようにと濃い緑色。太った2人は目立っていたようで、当時からダーツをしている人には彼も私もこの時のポロシャツの印象が強いようです。後にダーツ屋どっとこむでサポートする事になる長澤くみこも、この日準優勝だったんですよね。
 翌日にはMJトーナメント内でユニコーンの契約選手を決めるサンクションのシングルスも有り、清水がベスト16で私がベスト32でした。この大会で優勝できなかったら選手として諦めようと考えていました。サンクションで優勝できなかった事も有りますが、AKDOダブルスでの準優勝で逆に選手としての自分の限界を感じる事に。普段の数字は自信を持てるレベルでしたが、大会だとなかなか勝てない。それが清水と組むと途端に準優勝。勝つ為には彼のように勝ち運が必要じゃないかと思うと、自分にはそれが無い事を知るんですよね。
 この年の9月にダーツ屋どっとこむをオープンさせたのですが、そちらが忙しくなってきた事もあり明け方までの練習時間を取るのも困難になっていたのも事実です。日に日に私の練習量は減っていきます。
 それとは反対に清水は着実に力を蓄えていきました。PERFECTの開幕年に当時無敵の強さだった星野光正と富山でシングルスをしたのも彼にとってはいい刺激になったようです。2007年には琉生ボボにダブルスのパートナーに指名されます。そしてDMCとの出会いは2008年のDJO恵比寿で開催されたスポンサーによるセレクション・イベントWWP。ここでそれまで接点の無かったDMCからサポートされる事に。
 私と彼が常に一緒に居たのはこのくらいまで。その後は仕事で転勤となり諏訪・群馬と松本を離れていきます。今は選手とスポンサーの関係ですが、私個人はそんな意識では無いんですよね。私にとって清水浩明は自分の夢を託したライバルであり、毎日一緒にいたから歳の離れた弟みたいな存在。そんな感じです。
 話を店の方に戻しますと、2005年に一度ネットショップをやっているんですよ。でも、その時は失敗。
 2006年にシステムも変え名前もダーツ屋どっとこむとして再スタートを切ります。最初の失敗で色々と分かったんですよね。SEO対策・個性的な店作り・広告戦略・販売チャンネルの多様化等…。
 過去の事だから話せますがオープン当初のメインの販売は携帯電話でした。売上げの7割は携帯電話からでした。広告代も全て携帯広告に。
 mixi、モバゲー、ヤフー検索等、携帯電話でダーツに関する検索をすれば全て当店の広告やページが表示されるようにしました。2006年当時は携帯電話で買い物するって事に他店が気づいていなかったんですよ。
 それから、私を売り込もうと考えます。いや、私じゃなくて架空の「店長」でいいんです。ともかく売っている人の顔の見える店にしようと。その辺りはにくきゅ~さんが通販をしていたのが参考になりました。私は日本代表の肩書も有りませんし、情報商材を作って売る気も有りません。ただ幸いな事にダーツを始めた当初からダーツ日記を付けていて、それなりに存在感のある立場だったのが生きてくれました。

 それと合わせて個性的な店作りの点では、ダーツ用品は自分で使ってみて商品コメントを書いていこうと決めました。他ジャンルのネットショップで売れている店では商品に対する説明をしっかりしています。肉屋さんだったら、肉の特徴が書いてあり、どんな調理法がおすすめかを料理の写真と家族で美味しそうに食べている写真も付けて、分かりやすくそして美味しそうに説明しているじゃないですか。それをダーツでやるには投げた感想をしっかり書いていくしか無いんじゃないかと思ったんです。店でも毎日商品説明しながらダーツを販売していますから、それをネット販売に結びつける事が出来たと思います。
 地方の小さなダーツショップが、全国的に名の知れた通販ショップになった理由はこの3つ。この3つとも今では全てのショップがやっている当たり前の事ですが、他人よりもちょっと早かった事が良かったんでしょうね。これからもこの業界で生き残っていく為には、他店と違う事をやっていかないと駄目でしょう。
 ダーツ屋どっとこむが忙しくなり、IMA-GINEの方は店長に任せて店に居ない事がほとんどでしたが、最近はまたスタッフの移動により人手が足らず毎日IMA-GINEにも居る生活に戻っています。店でダーツを投げているとオープン当初のお客様と投げていた頃の事を思い出しますね。それから第2の清水浩明を育ててみたいなんて気も。その為には先ずは自分の錆びた腕を磨くところかななんて思ってもいます。
 長野県まで来ました際にはIMA-GINEまで足を運んでいただければ、一緒にも投げますし色々なアドバイスも出来ると思います。
 さて、店でお客様が待っているので今日はこのくらいで。

ダーツ屋どっとこむ よろしくお願いいたします
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