Special Person Interview

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paul lim、ポール リム

大特集 vol.83 2017年1月 PAUL LIM ダーツ人生を語る

今ではソフトダーツはプロツアーが生まれ、どこの町のお店でもプレイできるようになった。その発展は目覚ましいものがある。NDLは今年14年目を迎えるが最も多く登場したのはポール・リムだろう。それだけソフトダーツに貢献してきたという証拠だ。10年以上前ソフトダーツがブームになろうとした時、彼はどのトーナメントにも顔を出し、どんなプレイヤーに対してもきめ細やかに指導していたことをよく覚えている。日本ダーツ界への功績は多大なものがある。感謝の念も込め、特集してダーツの魅力を探りたい。

 

「10年は早かった」

Q1:ダーツを始められた出発点、きっかけを教えて下さい。
 1976年にさかのぼりますがシンガポールの義務兵役で英国に憲兵として赴いていました。そして終了後、英国にてシェフの見習いをしていました。ある日、数人のシェフと仕事の後にパブへ行ったのですが、そこにダーツボードがあったのです。
 おもしろそうなゲームでしたのでパブのスタッフにルールを聞いて皆で始めました。プレイをしてみると他の人達と比較して私がダントツ上手だったんです。誰もがとても初心者とは思えない、って言っていたことをよく覚えています。その時になんて楽しいゲームがあるんだろうと思いました。
 素晴らしいゲームと出会うことができた、大好きになるかもしれないと直感しましたね。その後すぐに部屋で使うために、ダーツボードとダーツを買いました。今から思うとまさにこれが運命の出会いということなのかもしれません。随分と昔の話になりますが、今でもその日のことを鮮明に覚えています。

 

Q2:いろいろなスポーツがありますが、どうしてダーツにのめり込んだのですか?
 やはりダーツは気軽にプレイできますよね。パブに行けばダーツは置いてあるしボードは壁に掛かっています。自然と輪ができて誰とも友達になれるし、こんな素晴らしいツールはあまりないと思います。卓球やボウリング、バドミントンなどもプレイしましたが、より広い場所が必要になります。それ故世界でダーツ人口は多いのではないでしょうか。
 また少し上達するとより深い世界が待っています。実際難しい競技ですよね。ルールは本当にシンプルですが、こんなにも奥の深いスポーツもなかなかないと思います。フォームやリズムは勿論重要ですがなんと言っても、あの小さなターゲットに入れるのには集中力が求められるのです。
 だからこそ飽きることなどないのでしょう。

 

Q3:最初にあなたにお会いしたのは10年以上も前になりますね。過去10年でいろいろなことが起きたことと思いますが、それについてお聞かせ下さい。
 10年というのは早いものですね。当時はソフトダーツマシンメーカー・メダリストのスタッフでした。その後様々な移り変わりがありましたね。
 ほとんどの時間をソフトダーツの普及や新しい市場の開拓に費やしてきたと思っています。分かりやすく説明するためにマシン説明会をしたり、多くの国でソフトダーツトーナメントを開催しました。ダーツライヴ社香港支局ではコンサルタントとして忙しい日々を過ごしてきました。
 今では特にアジアではソフトダーツがとてもポピュラーになりましたが、それに少しは貢献できたのではないでしょうか。
 またプレイヤーとしてもできるだけ露出できるように努力してきました。読者の方々も私のことをほんの少し知っているでしょうが、その理由は私がこれまでに数々のタイトルを獲ってきたからなのではないでしょうか。たくさんの努力をしてきた結果だと思っています。
 そしてこの度はバレルメーカーがDMCよりTARGETへと移ります。より活躍できる場所にいたい、という決断です。

 

Q4:アマチュア時代のことや苦労話などを教えて下さい。
 アマチュア時代初期はそれほどダーツに対して貪欲ではありませんでした。悪ふざけしながら遊んだり、ただ敵を負かして喜んでいたんです。
 しかしプレイを続けていくと、いろいろな場面で求められることが増え、それでより目覚めたというのが正しいでしょう。やはりスポンサーの登場ですね。
 さらに技術を上げるために様々な練習を取り入れ、時間も増やしました。パフォーマンスや集中力を上げるためにいろいろなことにトライしました。
 でも若かったためやんちゃな性格はそのままでした。いい面、悪い面、両方が記憶に残っていますが幸せな時間だったと思います。

 

「戦いの人生」

Q5:長い間、トップを走ってきましたが、その最大の理由は何でしょうか?また、どうやってモチベーションを保っていますか?
 私の人生は戦いの歴史でした。しかし、長い間そして今も世界のトップでいられることには本当に満足しています。今、振り返ってみるとそれは戦うということが大好きだったからに違いありません。だからこそこの結果を残しているのです。
 ダーツの舞台に立つととても興奮を抑えきれません。相手が強いほど刺激され戦う力が増します。いつもパーフェクトゲームで敵を圧倒したいと考えています。全てのゲームを勝ちたい!これがモチベーションをキープする秘訣です。

 

Q6:数多く優勝してきましたが、特に印象に残っている試合はありますか?
 スーパーダーツ2015、ボリス・カリチュマーとの決勝戦でしょうか。その理由は彼が世界でも最も手強いプレイヤーの一人だからです。そして舞台も素晴らしかったですよね。試合内容もとてもエキサイティングな展開で心から楽しみました。
 今年もスーパーダーツが開催されますね。既に私は出場が決定しているので、また優勝したいと思います。期待して下さい、頑張りますよ!

Q7:世界でも若い選手が台頭しています。どのように思いますか?
 多くの若いプレイヤーがダーツに参入していることは確かに嬉しいことですね。今はスポーツが脚光を浴びている時代ですが、その中にダーツがあるのは素晴らしいことです。
 それこそ私が夢に見てきたことなんです。これからはさらにダーツ人口を増やしていきたいですね。それには若いプレイヤーが多くを学び成長し進歩してもらわなければなりません。ダーツのことで迷い、悩みなどありましたら、いつでも声をかけて下さい。
 私でよかったら、相談に乗りますよ。あなた達こそ未来なのです。

 

Q8:ダーツの将来はどのようになるとお考えですか?
 ダーツがより多くのトーナメントでライブストリームになること、放送、メディア報道、ユーチューヴなどの露出をさらに増やす必要がありますね。ダーツをほとんど見たことがない人たちに、まずその魅力を知ってもらうことが重要なポイントでしょう。
 ダーツ界はスティール、ソフト共に大きくなって来ました。この最近の発展は一世代前では夢に見ることもできませんでした。賞金額も年々増え、これからも成長は続くことでしょう。多くの可能性を秘めていると思います。

 

「ソフトならではのテクニック」

Q9:試合に臨む前の心がけ・調整・体調管理は?
 どんなスポーツでもそうですが、トップを維持するのは常に困難で厳しいものです。いつも自分を過酷なほどに管理し調整しなければなりません。若い頃でしたら身体も無理がききますが、年を重ねるとだんだん難しくなってきます。日程がたて込むと疲れやすいし、すぐに休みたくなりますね。
 私も体調管理については気をつけています。例えば食事などもそうでしょう。毎日の献立も栄養を考えバランスの取れた食生活にしています。エクササイズを習慣にし、練習なども多くのルーティンをつくって無理のないようにしています。
 しかしこの努力により、むしろ最近は以前よりもスタミナが付いてタフになったと感じています。また精神的にも数々の修羅場を切り抜けて来たのですから強くもなっています。若い頃にはプレイにムラがあったのですが、ずっと安定したダーツになっています。

 

Q10:自分はどんなタイプの選手だと思いますか?
 自分に対して厳格なプレイヤーではないでしょうか。いつも良い試合をすること、スポーツマンシップを大事にすることを己に言い聞かせています。敗戦後は分析して反省し、次の試合に臨むようにしています。精神的にはポジティブに、たとえ何が起きても動じない心を持つように心がけています。

Q11:改めてソフトダーツについてどのように思いますか?
 私はスティールもプレイするのでそちらからもたくさんの情報が入ってきます。スティールのみをプレイする選手の中にはソフトダーツをダーツとして認めていない方もいます。おもちゃの矢で、プラスチックボードで的が大きいので簡単なんだ、みたいな評価です。
 そんな選手には「とんでもない、一度ソフトダーツトッププレイヤーと戦ってみなさい」と言うようにしています。ソフトダーツには確立されたテクニックがあるのです。その証拠にスティールダーツトッププロがソフトダーツ大会に参戦してきても、なかなか勝てないではありませんか。
 それ故そんなプレイヤーたちも最近はソフトダーツに興味を持ち、時々投げるようになって来ました。これだけ世界中でプレイされ、ソフトダーツ人口が増え大きな大会も開催されているのですから、もはやおもちゃダーツなんて言われるような環境でも時代でもありません。
 いつもどう異なっているのか?と尋ねられますが、そんな時はこう答えています。
 スティールは打ち込んで入れるダーツ。ソフトはいかにはずさないかというダーツ。

 

Q12:日本人選手とも多くのステージで戦いましたが、アドバイスはありますか?
 日本人プレイヤーは本当に進歩したと思います。そのスピードは目を見張るものでしたね。今や世界をリードする牽引役を担っていると思います。これからもさらに上を目指してソフトダーツ界に貢献してほしいと思います。

 

Q13:尊敬するプレイヤーはいらっしゃいますか?
 私はフィル・テイラーを本当に尊敬します。彼のダーツ、持久力、精神力、真似できない面がたくさんあります。

 

Q14:今回ターゲットから新しいダーツを出しますが、開発話をお聞かせ下さい。
 飛ぶダーツをテーマにしています。そのためターゲット北京工場に行きいろいろ話し合いました。私の握りのためのカットは最新の技術でTRAPEZOIDAL CUTと呼ばれています。それがどのくらい細かいカットなのかというと説明するのが難しいのですが、カットがピラミッドのような構造になっています。さらに各々のピラミッドの平面の上に二、三の高くした溝線が入っています。
 試行錯誤を繰り返し、何時間ものテストの結果、握った感触はとても良くバランスに優れた完成度の高いバレルになりました。皆さんにもぜひお試しいただきたいと思います。

 

「ダーツは時代と共に進化」

Q15:ダーツの魅力とは何でしょうか?
 人間ってもともと投げることが好きじゃないですか?ボール、石、プレート、靴(笑)。
 ダーツは中世の時代、戦場で兵士が暇な時間に木製の樽に向って矢を投げたのが始まりと言われています。
 投げるという運動がルーツですので誰もが楽しめますよね。
 戦争から帰還した兵士たちはそのおもしろさが忘れられず、矢を短くして悪天候でも遊べるように室内競技へと工夫して進化させました。英国の天候は厳しいですからね。
 そして長くプレイされたので、いろいろな変遷を経てルールなどが確立され今の形になったのです。
 そして最近のソフトダーツの登場も大きな意味があることです。ターゲットを大きくしてより簡単にし、計算する手間を省き、本来のダーツにとらわれない様々な種類のゲームを増やし、時代に合った遊び方を提言しています。
 魅力あるからこそ長く引き継がれ歴史を刻み、そして時代にも受け入れられるよう進化をしているのです。

 

Q16:改めてダーツとはご自身にとって何なのでしょうか?
 ダーツは、私の命の一部ですね。呼吸すること、生活すること、すべてだと思っています。遊びながら楽しんで、それで生計を立てることができているのはとても幸運なことだと思っています。

 

Q17:ダーツ以外の趣味はありますか?
 私は、釣りとゴルフが好きです。気分転換には最高ですね。

 

Q18:自分が他のプレイヤーより優れているところはどこだと思いますか?
 優れているというのは分かりませんが、心臓は強いのではないかと思っています。そして挑戦が大好きで、常に前進したいと考えています。性格的にはアグレッシブかもしれないですね。

 

Q19:他のプレイヤーがやっていないことで、何かやっていらっしゃることはありますか?
 私は誰よりも練習することの大切さを認識しています。そしてその方法もとても重要なことです。
 いつも課題を決めてボードの前に立つようにしています。意味のないスローはしません。それが集中力の鍛錬に役立つのです。皆さんも練習では必ずテーマを決めてダラダラしないで、自分に厳しくして下さい。どんなスポーツにおいても練習は大事ですがダーツも全く同じです。

 

「DARTS…The Never Ending Story」

Q20:今後の目標・夢をお聞かせください。
 今の年齢になってもまだまだ夢は尽きません。しかし選手寿命にはリミットがあることも十分に承知しています。今も舞台に立つと興奮で鳥肌が立ちますが、3年後はどうなっているでしょうか?正直分かりません。
 それだからこそもっと勝ちたいと思っています。今できるだけのことがしたいんです。未だダーツに対しての情熱は誰にも負けていないと思います。ある年齢を過ぎてもダーツでは立派に通用することも証明したいですね。ダーツ界のレジェンドになって世界に存在を知ってほしいと思います。


Q21:最後に読者にメッセージをお願いいたします。
 私はダーツのために40年余り疾走してきました。それでも全く後悔はありませんし、それどころかますます楽しくなって来ています。私からの助言ですが、あなたなりのダーツの解釈や接し方で楽しんで下さい。エンジョイダーツでもいいですし、シリアスダーツもいいと思います。ダーツは一人でも友人と一緒でもまた大勢でプレイすることも可能な幅の広い競技です。飽きることのない無限の可能性を秘めたツールです。自分なりのダーツの世界を築ければ、それこそがダーツの神髄なのです。長くダーツを楽しんでください。

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